見積りのポイントの最近のブログ記事

 作った家具を運んでいただいている運送屋から値上げの要請がありました。

上げ幅が大きすぎるので・・どうしようかなと思案中です。

これまでのように製品にあらかじめ運賃を入れていましたが・・・製品からこれまでの運賃を引いて運送コストはお客さんで見ていただく方法にしたほうが公平だと考えています。

今までは遠くの方、近くの方でも、こちらで見ていましたが・・・どうもそれは・・難しいようです。

頭が痛いな~

営業所と製作所

 オーダー家具を扱ってる業者はたくさんあって、その種類・特徴は各社様々と思います。

大体大きく分けて2つのタイプに分けて見たいと思います。

それは実際に作っている製作所的なところと、作ることは他者に依頼して注文を受ける営業所的なところに分けることができます。

お客さんすれば注文すると言う点では同じなのですが、2タイプはそれぞれ性質が違うので自分の要望がどちらに適しているか事前に選択したほうが失敗の無いモノが出来上がります。

営業所的なところに製作所的なこと、またその逆なことを期待してもうまく行きません。

まず、営業所的なところはお客さんの要望を聞きデザイン図にまとめて作るところに製作依頼する分業制をとっています。

家具を実際に作る職人は案外お客さんとのやり取りやCADを使ったデザイン図は苦手で、変わってやってくれる営業所的なところがあると助かるので、持ちつ持たれつの関係でうまくやってる。

分業制のいいところは

  • 営業専門なので時間をかけて親切に対応してくれる
  • 木材または合板作り・・等、お客さんのイメージにあった製作所を選択してくれる

但し、作るところが別な分、製作面のすり合わせがその場でできないため時間がかり価格が高くなりがちです。

製作所に直接依頼するいいところはといいますと

  • 実際に作る者と話ができるので細かな要望に対応できて話が早い
  • 価格面で安く提供出来る

製作所でも大きいところだと営業部門と製作部門にわかれているところもあるが、実際は一人親方や少人数制のところがほとんどです。

小さなところは時間が勝負のところがあり提案や行き届いた、時間のかかるサービスは苦手です。

オーダー家具を考えている方は、自分に適しているタイプはどちらかを見て依頼されることをおすすめします。

当社は、と言いますと製作所に属します。

工芸的な高級家具は苦手ですが、木材作りでCAD図解を交え、小さなモノから大きなものまで独自の技術でピッタリに作ること、素人でも壁面家具を組み立てることが出来るデザインを得意としています。

私のコンセプトは「部屋で主張しない家具作り」です。

毎朝、メールに目を通し見積りなどの依頼に返信してるけど、返信のまったく無い人が約20~30%程いてはる。

キャンセルかと思えば、数ヶ月、半年ぐらい経過して再び依頼されてくるケースもあります。

面談や電話、等の場合は雰囲気である程度は察することもできるけど、メールの場合は返事貰わんとまったくわからん。

なんの回答も無い場合は1~2週間ぐらいで、ご依頼者側の状況やメール等の情報を削除しています。

ホームページを見てネットからの依頼なので、ある程度はしかたがないと思うけど、見積り予算が合わない時は「キャンセル」の一言が欲しいな。

検討日数がもっと必要な時は、言っといてもらったら削除せずに置いとくことはできます。

見積り価格が無しでは話のすすめようも無いので、極力早く概算見積もりを出すように心がけていますが

オーダーメイドは既成品の見積りと違い、個々状況が異なり、状況等を検証する為、様々な情報が必要です

見積りをしても検討結果がわからないと、この情報の始末に困ってしまいます

次々に見積りをこなさなければならない者としては、できる限り不必要な情報は持ちたくないんです。

見積りの検討結果は是非に関わらず返事が欲しいのです。

メールで「39インチのTVが置けるような壁面家具、見積もっていただけますか?」

なんて見積り依頼をいただくことがあります。

けっこう多いんです・・・・悩みの種です。

おそらく聞いている人の頭の中ではおぼろげながらイメージがあるのでしょうけど・・・・

こちらは、なんのことかさっぱり??????

これでは価格の出しようもありません。

実際にお会いしてるなら、「どんな大きさ?」・・・等、会話中にイメージがつかめることもありますが。

メールだと・・・・どう答えたらいいか考えこんでしまいます。

自分の頭に中の物を、他人に伝えるのは、言葉や文字だけでは難しいことなんです。

価格を出すにはサイズや仕様をイラストか何かにまとめて頂く事が一番です。

物を作ることは、要するに具体的にすることです、最終的に具体化されたものが完成品です。

イメージ段階の物を実際に作るとなると、さらに具体的に進めmm単位まで明らかになった時(設計)、初めて作る作業に取りかかれます。

見積もり依頼には少なくともイメー段階の具体化は必須とお考えください。

オーダー家具を依頼する人にとって一番気になることは、なんといっても「見積り価格」と思う・・

困ったことに作る側にとって一番難しいのが「見積り価格」なんです。

なぜか?それは見積りを計算するにもお客さんのイメージが具体的でハッキリしていないことも多く
内容は同じでも設置場所、作り方、・・・などでも価格は変わってしますからです。

一見簡単そうな物が意外と手間がかかったり、難しそうな物が簡単だったりと言う事は多々あります。

こうしたことから見積価格を出すには、その前にこれらの情報を具体的にまとめ作れるかを検証した上でないと出せません。

よくお客さんから「食器棚、本棚作ったらいくらぐらい??」とサイズも無しで聞かれることあります。

これでは価格は言えません。
もし出せるとしたら一番高い価格帯を提示することになります、その結果割高な買い物になってしまいがちです。

オーダー家具を作る場合、当然のことながら仮想(イメージ)の中での話から始まるけど、お客さんごとに状況は同じでなく表現、説明方法も違うので要望やイメージを的確に受け止めるのは難しい作業です。


 

壁面部材の名称

 

hekimenjyouhou.jpg

 

壁面にピッタリの家具を作る場合は障害となる物が多ため回避するための加工が必要となる。
そのためには設置場所の情報を作る側に正確に伝える事が重要になる。

あたりまえのことやけどその家ごと状況はまちまちで同じものは一つとしてない

お客さんはよくこの事を省いて話をすすめる人が結構多い、よく聞くと「そこに大きな物が・・・木のようなものが・・・」形容詞ばかりの会話になること・・・しばしば

そこで問題になるのが各部の名称(巾木、天井モール・・・等)がある。

参考までに一般的なものを描いて3Dにまとめてみた。

壁面情報チェックシートPDF

hekimen.pdf

 

計測ポイント

1,高さなどは一箇所でなく2,3箇所測ること

2、ゆとり、余裕は含まない実寸を正確に伝えること

 またサイズだけ解っても全体像がわからないと間違ったデザインをしてしまう恐れもあるのでイラストやは画像なんかも有効やと思う。

誤算、失敗は不必要なコスト高を招くので間違いなくピッタリ作るには設置する場所の正確な情報は不可欠。

見積り必須事項

お客さんからの見積依頼段階の多くはまだ具体性に欠ける場合が多いため当社ではオーダ家具見積りは2段階にしています。
見積り必須事項を下記にまとめました。

1、概算見積り必須事項 (大まかな見積り計算 所要時間 即日†3日)
*氏名、住所と送り先、連絡用TEL、メールアドレス、支払方法(現金、クレジット・・等)

*用途(本棚、食器棚・・・・)、全体の外寸サイズ+仕様内容、塗装の有無、使用樹種、設置階数


2,見積りデザイン図必須事項 (具体的デザイン図+詳細見積り価格と納期 所要時間 約2†10日)

*概算見積リ必須事項+見積り価格が予算的に見合う方

*デザイン図作成に必要な具体的要望
(扉、引出し・・等、複雑な物はイラスト必須)

*壁面ピッタリに作る場合は設置場所の状況(イラスト、画像・・・等) 、搬入経路

 当社の見積りデザイン図は実際に制作可能状態で、より具体的に図解するため作図作業に時間を要します。
これによりその後の検討、変更、設計・・といった作業がスムーズに運びます。

見積りのポイントをブログのカテゴリに追加した。

オーダー家具をやってるところもいろいろあると思うけどやり方は各社いろしろ

他社は知らんけど当社独自のやり方もある。

そこで当社で見積りを依頼する人にスムーズに価格を提示できるように要点を気がついた順に書き出し
「見積りのポイント」カテゴリにまとめて見よう。

オーダー家具の見積りには、その前にお客さん自信でやらなければならない作業があります。
「何を希望しているのか具体的することです。」(考える作業)

次にそれを作る側にうまく伝えなければなりません、イメージイラストが簡単で最も分かりやすと思います。
希望するものが具体的になっている方の場合、メールなど文章で上手く説明される方は、まれにおられますが文章力がかなり必要です。
とにかくどんな方法であれ作り手に具体的なイメージが伝わった時、初めて見積りが可能となります。

考えても具体的にならない場合

  • 作る事ができる人に相談
  • デザインができる人にデザインを考えてもらう。
    (設置場所のサイズとだいたいの要望を伝え後は任せる、但し、この場合は発注が前提となるため大まかな価格を前もって聞いておく必要があります。)

オーダーメイド家具の制作をしていると見積り価格について聞かれますが

お客さん
「キッチンの食器棚を作ってもらったら、値段いくらぐらい?」

そこで私は
「サイズや扉や引出しなどは?」と聞けば

お客さん
「だいたいでいいから、値段だけ教えて」

このような聞かれ方で答えに詰まってしまうことがよくあります。(案外多い)
先に価格が知りたいのは理解できますが・・・、これでは価格は出せません。

おまかせデザインでも少なくともサイズは必須です、ましてリクエストがある場合、作る内容が解らない状況では誰でも無責任な見積り価格は出せないと思います。
もし出せるとしたらそれはいい加減な価格で注意が必要でしょう。

 

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----作者紹介----


三谷 正昭
1953年3月大阪生まれ
-職業-
本棚、家具等の デザインと製作販売
㈱ONE&ALL代表
-好きなこと-
魚釣り、歩くこと、サイクリング、 仕事
-得意なこと-
壁面にピッタリの本棚やキャビネット作り
-ごあいさつ-
家具作り・身近な出来事を通して「ふっ!]と感じたことを勝手気ままに綴っています。

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